健康診断の結果表を開いてみたものの、
「数字がたくさんあってよくわからない…」
「“要再検査”“要精密検査”ってどれくらい悪いの?」
と、かえって不安になってしまったことはないでしょうか。
実は、健康診断の結果表は「どこから」「どんな順番で」見るかがわかれば、専門用語が難しくてもポイントを押さえて読むことができます。
この記事では、
- 結果表のどの欄から見るべきか
- 「基準値」「要再検査」「要精密検査」の意味
- 血圧・肝機能・コレステロール・血糖など、よくある項目の見方
- 基準値から外れたときの考え方と受診の目安
- 次回の健康診断につなげるための活用法
- よくある不安や疑問へのQ&A
を、できるだけ専門用語を減らしてやさしく解説します。
手元に結果表がある方は、実際に見比べながら読み進めてみてくださいね。
この記事でわかること
- 健康診断の結果表を「全体」と「項目別」でチェックする順番
- 「要再検査」「要精密検査」「要受診」の違いと受診の目安
- 血圧・肝機能・脂質(コレステロール)・血糖の基本的な読み方
- 基準値から外れたときに慌てすぎないための考え方
- 結果表を“見っぱなし”で終わらせない活用方法
- 結果を見て不安になりがちなポイントへのQ&A
健康診断の結果表はまずここを見る|全体の「判定」と注意マーク
総合判定(A〜Eなど)の意味
多くの健康診断では、結果表の最初か最後のページに「総合判定」がまとめられています。
例:
- A:異常なし
- B:軽度の異常
- C:経過観察(要注意)
- D:要精密検査
- E:要治療・要受診
など、アルファベットや数字でランクが付けられている場合が一般的です。
結果表を受け取ったら、まずは
- 自分の総合判定がどのランクか
- コメント欄に「要再検査」「要精密検査」「要受診」などの言葉がないか
をざっくり確認しましょう。
ただし、この総合判定だけで一喜一憂する必要はありません。
大切なのは、
「どの検査項目が原因で、この判定になっているのか」
を、後で項目ごとに確認していくことです。
「要再検査」「要精密検査」「要受診」の違い
コメント欄や判定欄に出てくる代表的な言葉のイメージは次のとおりです。
- 要再検査
→「もう一度検査をして、数値が一時的なものかどうかを確認しましょう」という段階。
前日の飲酒や寝不足、体調不良などで、一時的に数値がぶれている可能性もあります。 - 要精密検査
→ 一般的な健康診断ではわからない部分を、より詳しい検査で調べる必要がある状態。
放置せず、できるだけ早めに医療機関を受診するのがおすすめです。 - 要受診(要治療)
→ すでに治療や継続的な経過観察が必要なレベルの可能性が高い状態。
自覚症状がなくても、速やかに医療機関を受診すべきサインと捉えましょう。
コメント欄は、
「どのくらいの緊急度で、どんな行動が必要か」を教えてくれる大事なヒントです。
不安なときこそ自己判断で様子を見過ぎず、かかりつけ医や健診機関に相談することが大切です。

結果表の基本構成|数値と「基準値」の見方をおさらい
検査項目・測定値・基準値・判定欄の関係
健康診断の結果表は、次のような形式になっていることが多いです。
- 検査項目名(例:血圧、AST、ALT、LDLコレステロールなど)
- 測定値(あなたの実際の数字)
- 基準値(この範囲なら問題ないとされる目安)
- 判定欄(A〜E、○・△・×、コメントなど)
見るときのポイントはシンプルです。
- 自分の測定値が基準値の範囲内か、外れているか
- 判定欄に注意マークやコメントがついているか
最初からすべてを細かく理解しようとすると、どうしても難しく感じます。
まずは、
「OKな項目」と「注意したい項目」を分ける
くらいの感覚で、ざっくり把握するところから始めると読みやすくなります。
「↑」「↓」「★」などのマークの意味
数値の横に**「↑」「↓」「H」「L」「★」「※」**などのマークがついている場合があります。
- 「↑」「H」:基準値より高い
- 「↓」「L」:基準値より低い
- 「★」「※」:特に注意してほしい異常や、再検査・受診を勧める項目
これらは、
「ここは少し気をつけてくださいね」
という、医師や健診機関からのサインだと捉えてOKです。
結果表を確認するときは、
- マークがついている項目にペンで印を付ける
- その項目だけを別紙に書き出す
などしておくと、後で医師に相談するときにも役立ちます。
よくある主要項目の見方|血圧・肝機能・脂質・血糖
ここからは、結果表で目にすることが多い代表的な項目について、ポイントをしぼって見方を解説します。
血圧・心電図の見方
血圧は、一般的に
- 収縮期血圧(上の血圧)
- 拡張期血圧(下の血圧)
の2つの数値で評価されます。
結果表に
- 「高血圧」「境界域高血圧」
- 「血圧高め」
などと書かれている場合、将来的な脳・心臓の病気のリスクが高まりやすくなるため、生活習慣の見直しが大切です。
心電図は、結果表に
- 「正常」
- 「軽度異常」
- 「精査を要する所見あり」
などとコメントが書かれることが多いです。
少し気になる所見程度なら様子を見て良い場合もありますが、「要精密検査」や「循環器内科受診をおすすめします」などのコメントがあれば、早めに受診しましょう。
肝機能(AST/ALT/γ-GTP)の見方
肝機能の指標としてよく出てくるのは、
- AST(GOT)
- ALT(GPT)
- γ-GTP(γ-GT)
などです。
これらの数値が高いときに考えられる一例としては、
- アルコールの飲み過ぎ
- 脂肪肝(食べすぎ・運動不足など)
- 薬の影響
- 肝炎などの肝臓の病気
などがあります。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、悪くなっていても自覚症状が出にくいのが特徴です。
「お酒は強いから大丈夫」と自己判断せず、数値が高めなら
- 飲酒量を減らす
- 食事や体重の見直しをする
- 必要に応じて受診する
といった対応を検討しましょう。
コレステロール・中性脂肪の見方
脂質の項目として、多くの結果表に載っているのが
- LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)
- HDLコレステロール(善玉コレステロール)
- 中性脂肪(トリグリセリド)
です。
イメージとしては、
- LDLコレステロールが高い
- HDLコレステロールが低い
- 中性脂肪が高い
という状態が続くと、動脈硬化が進み、将来的な心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まりやすくなるとされています。
数値が高めのときは、
- 揚げ物・スナック菓子・ファストフードが多くないか
- 間食や夜食が習慣になっていないか
- 野菜・魚・大豆製品を十分とれているか
- 日頃あまり体を動かしていないか
などを振り返る良いタイミングです。
血糖・HbA1cの見方
血糖に関する代表的な項目は、
- 空腹時血糖
- HbA1c(ヘモグロビンA1c)
です。
- 空腹時血糖:その時点での血糖値
- HbA1c:過去1〜2か月ほどの平均的な血糖の状態
を示す指標です。
どちらも高めの場合、糖尿病や糖尿病予備軍の可能性があり、血管や臓器にさまざまな影響を及ぼすリスクがあります。
甘いものだけでなく、
- 白米やパン、麺類などの「主食」のとり方
- 夜遅い時間の食事
- 運動不足や座りっぱなしの時間
なども血糖コントロールに関わるため、生活全体を見直すきっかけにすると良いでしょう。
基準値から外れていたときの考え方と受診の目安
1回の異常値で慌てすぎないためのポイント
基準値から外れた数字を見ると、つい
「大きな病気なのでは…?」
と不安になってしまいますよね。
ただし、健康診断はあくまで**「スクリーニング(ふるい分け)」**の役割を持っています。
当日の体調や前日の生活によって、一時的に数値が変動することも珍しくありません。
大切なのは、
- 今回だけ極端に異常なのか
- 毎年同じ項目がじわじわ悪化しているのか
を見分けることです。
「異常値 = すぐに重い病気」というわけではない
と知っておくだけでも、不安が少しやわらぎます。
早めに受診したいサインの例
とはいえ、次のような場合は、自己判断で様子を見ずに受診を検討しましょう。
- 「要精密検査」「要受診」「要治療」と明記されている
- 基準値から大きく外れた数値が出ている
- 「できるだけ早めの受診をおすすめします」などのコメントがある
- 動悸・息切れ・胸の痛み・強いだるさ・急な体重減少など、自覚症状もある
不安なまま我慢して過ごすより、早めに相談して安心を得るほうが、心にも体にも優しい選択です。
生活習慣で見直したいチェックポイント
軽度の異常や境界域の数値の場合は、生活習慣の見直しだけでも改善が期待できることがあります。
例えば、
- 食事
- 野菜やきのこ、海藻を増やす
- 揚げ物、ジャンクフード、加工食品を少し減らす
- 間食や甘い飲み物を控える
- 運動
- 毎日10〜20分程度のウォーキングから始める
- エレベーターではなく階段を使うなど、日常の中で動く工夫を増やす
- 睡眠・ストレス
- 寝不足や夜更かしを続けない
- 寝る前のスマホ時間を短くする
- 休憩・リフレッシュの時間を意識してつくる
- アルコール・喫煙
- 休肝日をつくる、量を半分にしてみる
- 喫煙は本数を減らすだけでもリスク低減につながるため、禁煙外来も検討する
結果表は、こうした生活習慣を見直す「スタートライン」と考えると良いでしょう。
健康診断の結果表を「次回につなげる」活用法
結果表の保管・見返し方
結果表をそのまま引き出しにしまい込んでしまうのは、正直もったいない使い方です。
おすすめの活用法は、
- 毎年の結果表を同じファイルやクリアケースにまとめて保管する
- 気になる項目(血圧・体重・コレステロール・血糖など)だけ別紙やノートに記録する
- スマホのメモアプリや家計簿アプリに、数値を簡単にメモしておく
といった方法です。
数年分の結果を並べてみると、
- 「ここ数年で少しずつ体重が増えている」
- 「コレステロールが毎年じわじわ上がっている」
- 「去年より肝機能の数値が良くなっている!」
といった変化の流れが見えてきます。
医療機関や職場で相談するときのポイント
結果表について医師や保健師に相談する際は、あらかじめ
- 気になる項目に蛍光ペンなどで印をつけておく
- 「どういう生活を変えればいいか」を聞きたい項目を絞る
- 「どのくらいのペースで再検査・受診したら良いか」を質問する
といった準備をしておくと、短い時間でも中身の濃い相談がしやすくなります。
例:
「このLDLコレステロールと中性脂肪の数値が気になっています。
食事と運動でどのくらい改善できそうですか?」
など、具体的な質問を1〜3個用意しておくと、お医者さん側も答えやすくなります。
よくある質問Q&A|結果表を見て不安になったときに
Q1. 「要再検査」と書かれていました。すぐに病院に行ったほうがいいですか?
A. 「要再検査」は、
もう一度検査を受けて、数値が一時的なものかどうかを確認しましょう
という意味合いのことが多いです。
ただし、
- 結果表に「早めの受診をおすすめします」などのコメントがある
- 数値が基準値から大きく外れている
- 強いだるさ、息切れ、体重減少などの自覚症状もある
といった場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
迷ったときは、健診を受けた医療機関や、かかりつけ医に電話で相談してみると安心です。
Q2. 「要精密検査」と「要受診」は何が違うの?
A. ざっくりとしたイメージは次の通りです。
- 要精密検査
→ 健康診断だけでは判断がつきにくいため、さらに詳しい検査で状態を確認しましょうという段階。 - 要受診(要治療)
→ すでに何らかの治療や継続的な経過観察が必要な可能性が高い段階。できるだけ早めの受診が勧められます。
イメージとしては、
要受診・要治療 > 要精密検査 > 要再検査
と考えると、受診の優先度の目安になります。
Q3. 数値が少しだけ基準値を外れているのですが、すぐ薬が必要になりますか?
A. 基準値から少し外れている程度で、必ずしもすぐに薬が必要になるとは限りません。
- 年齢や体格
- 生活習慣(食事・運動・睡眠・喫煙・飲酒など)
- 他の検査項目との組み合わせ
によって、必要な対応は変わってきます。
多くの場合、
まずは生活習慣の見直し+一定期間後の再検査
といった方針になることも少なくありません。
ただし、「どこまで様子を見ていいのか」は自分では判断しづらいところなので、気になる項目に印をつけて医師に相談するのがおすすめです。
Q4. 結果表の数字は、どのくらい真剣に気にしたほうがいいですか?
A. 1回の結果だけに振り回される必要はありませんが、数年単位の“変化”にはしっかり目を向けたいところです。
- 毎年少しずつ体重・血圧・コレステロールが上がっている
- 血糖値やHbA1cがじわじわ基準値に近づいてきている
といった「じわじわ変化」は、本人の自覚がないまま進んでしまうことが多いです。
結果表を年ごとに並べて、増減の傾向をチェックする習慣を持つと、
「そろそろ本格的に生活を見直した方が良いタイミング」がわかりやすくなります。
Q5. 「異常なし」でも、特に何もしなくて大丈夫?
A. 「異常なし」はとても良い状態ですが、
今の生活を一生続けていても絶対安心、という保証ではない
という点は押さえておきましょう。
- 仕事や環境の変化
- 年齢による体の変化
- 運動不足やストレスの蓄積
などによって、数年後には結果が変わることもよくあります。
「異常なし」のときこそ、
- 今うまくいっている生活リズム
- 食事・運動・睡眠などの“良い習慣”
を自覚して、これからも続けていくための「健康貯金」期間だと考えると良いですね。
Q6. 受診したいけれど、何科を受診すればいいかわかりません…。
A. 受診先に迷ったときは、
- まずは内科・総合内科
- 健康診断を受けた医療機関や健診センターの「結果説明」外来
- 普段から通っているかかりつけクリニック
などを入り口にするのがおすすめです。
結果表を持参して、
「この項目の数値が気になっています。どの科で詳しく診てもらうと良いですか?」
と質問すれば、必要に応じて循環器内科・消化器内科・糖尿病内科など、適切な専門科を紹介してもらえることが多いです。
Q7. 健康診断の結果を家族にも共有したほうがいいですか?
A. 必ずしも共有しなければいけないわけではありませんが、
- 一緒に食事やお酒の量を見直したい
- 運動の機会を家族で増やしたい
- 持病やリスクについて知っておいてほしい
という場合には、信頼できる家族と共有することで生活の改善が進めやすくなることもあります。
特に、塩分やカロリーを控える必要があるときは、家族の協力があるほうが継続しやすいでしょう。
Q8. 次回の健康診断までに、何を意識して過ごせばいいですか?
A. あれもこれも一気に変えようとすると続かないので、
「これだけは続ける」という小さな習慣
を一つ決めるのがおすすめです。
例えば、
- 夕食後に10〜15分だけ歩く
- 夜○時以降はスマホをやめて、睡眠時間を確保する
- お酒を飲まない日を週2日作る
- コンビニや外食でも、野菜がついているメニューを選ぶ
など、無理なく続けられそうなものを1〜2個だけ選んでみましょう。
1年間続けられれば、十分すぎるほどの変化につながります。
まとめ|結果表は「不安になるため」ではなく「未来の自分を守るため」の情報
ここまで、健康診断の結果表の見方を
- 全体の判定とコメントの確認
- 基本構成(測定値・基準値・判定欄)の見方
- よくある代表的な項目(血圧・肝機能・脂質・血糖)のポイント
- 基準値から外れたときの考え方と受診の目安
- 結果表を次回の健診につなげる活用法
- 不安になりやすいポイントへのQ&A
という流れでご紹介しました。
結果表は、一見すると「難しい数字や専門用語の羅列」に見えますが、
- 総合判定とコメントをまず確認する
- 自分の数値が基準値の中か外かをざっくり見る
- マークやコメントがついている項目を中心に、生活や受診を考える
この3ステップを押さえるだけでも、「なんとなく不安」から一歩抜け出すことができます。
健康診断は、あなたを不安にさせるためのものではなく、
「これからの自分の体をどう守っていくか」を一緒に考えてくれる“ヒント集”
です。
ぜひこの記事をきっかけに、手元の結果表をもう一度開いてみてください。
そして、わからないことや不安な点があれば、一人で抱え込まず、医療機関や専門家に相談しながら、あなたのペースで健康づくりを続けていきましょう。


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