" /> レム睡眠とノンレム睡眠の違い|役割・睡眠サイクル・快眠習慣を解説 | カラダの健康サポートブログ

レム睡眠とノンレム睡眠の違いとは?睡眠サイクルと快眠習慣をわかりやすく解説

睡眠

「寝ているはずなのに朝からだるい」「夜中に目が覚めてしまう」「睡眠の質を上げたいけど、何をすればいいのか分からない」
そんな悩みを解くカギが、レム睡眠ノンレム睡眠です。

睡眠は、ずっと同じ深さで続くものではありません。浅い眠り(レム睡眠)深い眠り(ノンレム睡眠)が交互に訪れる“サイクル”で成り立っています。
この仕組みを知るだけで、睡眠の見直しポイントがクリアになり、「今日から何を変えればいいか」が具体的になります。

この記事では、レム睡眠・ノンレム睡眠の違いから、睡眠サイクルの考え方、乱れる原因、そして今日からできる快眠習慣まで、まとめて分かりやすく解説します。


  1. レム睡眠・ノンレム睡眠とは?まずは基本をおさえよう
    1. レム睡眠とはどんな状態?(夢を見やすい浅い眠り)
    2. ノンレム睡眠とはどんな状態?(深くぐっすり眠る状態)
    3. レム睡眠とノンレム睡眠は90分サイクルで交互にやってくる
  2. レム睡眠とノンレム睡眠の違いを一発理解
    1. 脳のはたらきの違い(整理モード vs 休息モード)
    2. 体の状態の違い(筋肉・自律神経・心拍)
    3. 夢・寝言・金縛りなどが起こりやすいのはどっち?
  3. 睡眠サイクルから見る「理想の睡眠時間」と起きるタイミング
    1. 1サイクル約90分を意識しよう
    2. 深いノンレム睡眠が多いのは「寝始めの3時間」
    3. スッキリ起きやすいのはレム睡眠に近いタイミング
  4. レム睡眠・ノンレム睡眠のバランスが崩れる原因
    1. 寝る直前までのスマホ・PC・強い光
    2. 不規則な生活リズム・昼夜逆転
    3. ストレス・不安・考えごとの持ち越し
    4. カフェイン・アルコール・喫煙習慣
  5. 今日からできる!レム睡眠・ノンレム睡眠を整える快眠習慣
    1. 朝〜日中:良い睡眠は「起きた瞬間」から始まっている
    2. 夕方〜夜:深いノンレム睡眠を引き出す準備
    3. 寝る前1時間の「スマホ断ち」とリラックスタイム
    4. 起きたときの対応:夜中に目が覚めても慌てないコツ
  6. よくある質問Q&A(レム睡眠・ノンレム睡眠編)
    1. Q1:レム睡眠だけ/ノンレム睡眠だけ増やせますか?
    2. Q2:夢をよく見るのは睡眠が浅い証拠?
    3. Q3:ショートスリーパーはレム睡眠・ノンレム睡眠が特別なんですか?
    4. Q4:睡眠アプリの「深い睡眠」の表示はどこまで信じていい?
  7. まとめ|レム睡眠とノンレム睡眠を味方につけて、毎日を元気に過ごそう

レム睡眠・ノンレム睡眠とは?まずは基本をおさえよう

レム睡眠とはどんな状態?(夢を見やすい浅い眠り)

レム睡眠(REM睡眠)は「Rapid Eye Movement(急速眼球運動)」が由来で、眠っているのに眼球が素早く動くのが特徴です。

レム睡眠のイメージを一言でいうと、「体は休んでいるけれど、脳は比較的動いている浅めの眠り」

レム睡眠の主な特徴は次の通りです。

  • 夢を見やすい(特に内容を覚えていることが多い)
  • 筋肉の力が抜けて、体が動きにくい状態になりやすい
  • 脳はそれなりに活動していて、記憶や感情の整理に関わると考えられている
  • 心拍や呼吸がやや不規則になることがある

「夢をよく見る=眠りが悪い」と感じる人もいますが、夢を見ること自体は自然です。むしろ「夢を見た」と自覚しやすいのは、レム睡眠のタイミングで目覚めた可能性が高い、というだけの場合もあります。


ノンレム睡眠とはどんな状態?(深くぐっすり眠る状態)

ノンレム睡眠(Non-REM睡眠)は「レム睡眠ではない睡眠」で、一般的にこちらが深い眠りを指します。

ノンレム睡眠のイメージは、「脳も体も省エネになって回復が進む眠り」

主な特徴はこちらです。

  • 脳の活動が落ち着き、休息モードになる
  • 心拍・呼吸が安定し、副交感神経が働きやすい
  • 体の修復や疲労回復が進みやすい(成長ホルモン分泌と関係があると言われることも)
  • 深いノンレムの最中に起こされると、強い眠気やだるさ(睡眠慣性)が出やすい

「寝たのに疲れが取れない」「朝がつらい」という人は、睡眠時間の長さだけでなく、深いノンレム睡眠が十分に取れていない可能性もあります。


レム睡眠とノンレム睡眠は90分サイクルで交互にやってくる

レム睡眠とノンレム睡眠はバラバラに現れるのではなく、約90分前後の周期で交互に繰り返されるのが一般的です(個人差はあります)。

おおまかな流れはこうです。

  • 寝始め(前半):ノンレム睡眠が多め(深い眠りが出やすい)
  • 朝方(後半):レム睡眠が多め(浅い眠りが増える)

このサイクルが一晩におおよそ4〜6回繰り返されます。
つまり、睡眠の質を上げるには「長く寝る」だけでなく、サイクルが崩れないように整えることが重要になります。


レム睡眠とノンレム睡眠の違いを一発理解

ここでは、レム睡眠とノンレム睡眠の違いを、日常の感覚に落とし込みながら整理します。

脳のはたらきの違い(整理モード vs 休息モード)

  • レム睡眠:脳が比較的動いていて、日中の出来事の整理や感情の処理、記憶の定着に関わると考えられています。いわば「情報整理モード」。
  • ノンレム睡眠:脳の活動が落ち着き、しっかり休むモード。いわば「休息・回復モード」。

どちらが“上”ではなく、両方がセットで必要です。
片方だけ増やすより、「両方が自然に巡る状態」を作る方が現実的で、結果的に睡眠の質が上がります。


体の状態の違い(筋肉・自律神経・心拍)

  • レム睡眠:筋肉の力が抜けやすい一方で、自律神経は揺れやすく、心拍・呼吸が不規則になることがあります。夢の内容でドキッとして目が覚めることも。
  • ノンレム睡眠:呼吸や心拍が安定しやすく、体全体が回復しやすい状態。深いノンレムほど起こされにくいです。

「夜中にちょこちょこ目が覚める」「寝た気がしない」場合は、レム睡眠が悪いというより、深いノンレム睡眠までスムーズに入れていない/途中で分断されている可能性が考えられます。


夢・寝言・金縛りなどが起こりやすいのはどっち?

よくある疑問を整理するとこうなります。

  • 夢を見やすい:レム睡眠
  • 金縛りが起こりやすい:レム睡眠の特徴(筋肉の動きが抑制される)が関係し、意識だけ先に覚醒すると起こりやすい
  • 寝言・寝ぼけ行動:浅いノンレム睡眠や、その前後で起こることもあります(個人差が大きい)

ただし、金縛りが頻繁だったり、睡眠中の行動が激しい、ケガが増える、日中の強い眠気がある場合は、別の睡眠トラブルが隠れていることもあるため、無理せず専門家へ相談するのも大切です。


睡眠サイクルから見る「理想の睡眠時間」と起きるタイミング

1サイクル約90分を意識しよう

睡眠サイクルを大まかに考えると、約90分×サイクル回数で睡眠時間を組み立てるイメージが持てます。

  • 90分 × 4サイクル = 約6時間
  • 90分 × 5サイクル = 約7.5時間
  • 90分 × 6サイクル = 約9時間

もちろん個人差はありますが、「とりあえず8時間」と決め打ちするよりも、自分がスッキリ起きられる“サイクル”を探す方がうまくいきやすいです。


深いノンレム睡眠が多いのは「寝始めの3時間」

睡眠の中でも特に重要と言われやすいのが、寝始めの数時間です。
ここで深いノンレム睡眠がまとまって出やすく、体の回復感に直結しやすいからです。

つまり、睡眠改善で効率がいいのは、

  • 寝る直前の過ごし方を整えて「寝つき」を良くする
  • 寝始めに途中覚醒が起こりにくい環境にする

この2つです。

「睡眠時間を増やす」より先に、まずは寝始めの質を上げることを狙いましょう。


スッキリ起きやすいのはレム睡眠に近いタイミング

同じ睡眠時間でも、起床のタイミングで体感は変わります。

  • 浅い眠り(レム睡眠寄り)で起きる → 比較的スッと起きやすい
  • 深いノンレムのど真ん中で起きる → 眠気やだるさが残りやすい

目覚めを良くしたい人は、次のどちらかが効果的です。

  • 起床時間を固定して、体内時計を整える
  • 睡眠時間を「90分単位」に近づけて試す(6時間、7.5時間など)

いきなり完璧を狙わず、数日〜1週間の単位で「起きやすさ」を観察しながら調整するのがコツです。


レム睡眠・ノンレム睡眠のバランスが崩れる原因

睡眠サイクルが乱れる原因は、特別なことよりも、日常の“よくある習慣”に潜んでいます。

寝る直前までのスマホ・PC・強い光

強い光や画面刺激は、脳を「まだ活動時間だ」と錯覚させやすく、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。

できる対策はシンプルです。

  • 寝る1時間前は画面時間を減らす(難しければ30分でもOK)
  • 画面の明るさを落とす/ナイトモードを使う
  • ベッドにスマホを持ち込まない仕組みを作る(充電場所を寝室外にする等)

「意志」より「仕組み」で勝つのが続けるコツです。


不規則な生活リズム・昼夜逆転

寝る時間が日によって大きく変わると、体内時計が乱れて、レム・ノンレムのサイクルも安定しにくくなります。

特にやりがちなのが、

  • 平日は睡眠不足 → 休日に寝だめして昼まで寝る
  • 休日だけ夜更かしして、月曜がつらい

理想は「休日も平日との差を小さく」です。
難しい場合でも、まずは起きる時間を一定に近づけるだけで改善しやすくなります。


ストレス・不安・考えごとの持ち越し

ストレスや考えごとは、交感神経を優位にしてしまい、寝つきを邪魔します。
その結果、深いノンレム睡眠が出にくくなり、睡眠が浅く分断されやすくなります。

寝る前におすすめなのは「頭の中を空にする」より、「頭の中を外に出す」こと。

  • 3分だけメモや日記に“気になっていること”を書き出す
  • 明日のToDoを紙に書いて「明日の自分に渡す」
  • ゆっくり呼吸して、体の力を抜く(後述)

思考が回って眠れない人ほど、書く・吐き出すが効きます。


カフェイン・アルコール・喫煙習慣

睡眠の質に影響しやすい代表がこの3つです。

  • カフェイン:作用が長く残ることがあるため、夕方以降は控えると睡眠が安定しやすい
  • アルコール:寝つきは良く見えても、後半で眠りが浅くなり、途中覚醒が増えやすい
  • 喫煙:ニコチンの覚醒作用で、リラックスしにくくなる

「全部やめる」ではなく、まずは
量を減らす/時間を早めるだけでも効果が出ることがあります。


今日からできる!レム睡眠・ノンレム睡眠を整える快眠習慣

ここからは実践編です。難しいことは不要です。効果が出やすい順に整えましょう。

朝〜日中:良い睡眠は「起きた瞬間」から始まっている

夜の睡眠は、朝からもう始まっています。特に効くのはこの2つ。

  • 起きたら光を浴びる(カーテンを開ける/外に出る)
  • 日中に軽く体を動かす(散歩、階段、ストレッチなど)

これだけで体内時計が整いやすくなり、夜に自然な眠気が出やすくなります。

昼寝をするなら、

  • 15〜20分
  • 遅くとも15時まで

が目安です。長い昼寝や夕方以降の昼寝は、夜の寝つきを悪くすることがあります。


夕方〜夜:深いノンレム睡眠を引き出す準備

寝始めの質を上げる準備としておすすめなのは、

  • 夕方以降のカフェインを控える
  • 夕食は寝る2〜3時間前までに
  • 寝る直前の激しい運動は避ける(軽いストレッチはOK)

さらに強力なのが入浴です。

  • 38〜40℃のぬるめで10〜15分
  • 入浴後、体温がゆるやかに下がるタイミングで眠気が来やすい

「寝つきが悪い人」は、まず入浴の習慣化が当たりになりやすいです。


寝る前1時間の「スマホ断ち」とリラックスタイム

寝る前は“眠るための儀式”を作ると強いです。おすすめは以下のどれか一つでOK。

  • スマホを置いて、紙の本を数ページ読む
  • 3分だけ日記(または不安の書き出し)
  • 呼吸法(吐く息を長くする)
  • 軽いストレッチ(痛くない範囲)

呼吸法の例(簡単で効果的):

  1. 鼻から吸って(4秒)
  2. 口からゆっくり吐く(6〜8秒)
  3. これを2〜3分

ポイントは「吸う」より「吐く」を長く。副交感神経が働きやすくなります。


起きたときの対応:夜中に目が覚めても慌てないコツ

夜中に目が覚めるのは、誰にでもある自然なことです。大事なのは、その後の行動。

  • 時計を見ない(焦りが強くなる)
  • スマホを見ない(覚醒する)
  • 「眠れない」を問題にしない(緊張が増える)

再入眠のコツは「考えること」を減らし、「体感」に戻すことです。

  • 呼吸に意識を戻す
  • 体の力が入っている場所(肩、あご、手)をゆるめる
  • 「横になっているだけでも休めている」と捉える

焦りが減るだけで、睡眠は戻りやすくなります。


よくある質問Q&A(レム睡眠・ノンレム睡眠編)

Q1:レム睡眠だけ/ノンレム睡眠だけ増やせますか?

基本的に、睡眠はレムとノンレムがサイクルで巡るため、片方だけを狙って増やすのは難しいです。
現実的には、生活リズムと寝る前の過ごし方を整えて、サイクル全体を安定させるのが最短ルートです。


Q2:夢をよく見るのは睡眠が浅い証拠?

夢をよく“覚えている”のは、レム睡眠中〜直後に目覚めた可能性が高いだけのことも多いです。
ただし、悪夢が続く、途中覚醒が多い、日中の眠気が強い場合は、ストレスや睡眠の分断が影響していることもあるので、生活習慣の見直しを優先しましょう。


Q3:ショートスリーパーはレム睡眠・ノンレム睡眠が特別なんですか?

生まれつき睡眠が短くても支障がない人はごく少数とされます。
多くの場合は「短くても頑張れているだけ」で、疲労や集中力低下が蓄積していることがあります。
日中の眠気、気分、集中力、体調を含めて、睡眠を評価するのがおすすめです。


Q4:睡眠アプリの「深い睡眠」の表示はどこまで信じていい?

多くのアプリやデバイスは、体動や心拍から睡眠状態を“推定”しています。医療検査ほど正確ではありません。
使い方のコツは、数字の正確さを追うより、「生活改善で傾向が変わったか」を見ること。
一喜一憂しすぎず、体感(朝のスッキリ感)とセットで判断しましょう。


まとめ|レム睡眠とノンレム睡眠を味方につけて、毎日を元気に過ごそう

レム睡眠とノンレム睡眠は、どちらも欠かせない睡眠の要素です。

  • 睡眠は、レム睡眠(浅い)とノンレム睡眠(深い)がサイクルで巡る
  • 前半はノンレム多め、後半はレム多めになりやすい
  • 特に重要なのは、寝始めの数時間の質(深いノンレムを出しやすくする)
  • 寝る前のスマホ、生活リズムの乱れ、ストレス、カフェインやアルコールがサイクルを崩しやすい
  • 改善の近道は「朝の光」「日中の活動」「寝る前のリラックス習慣」

まずは今日から、次のどちらか1つだけやってみてください。

  • 朝起きたらカーテンを開けて光を浴びる
  • 寝る前30分だけスマホを見ない

それだけでも、睡眠サイクルは整いはじめます。

※強い日中の眠気が続く、いびきや呼吸停止を指摘される、睡眠中の異常行動が多いなどの場合は、睡眠時無呼吸症候群など別の原因が関係することもあるため、医療機関への相談も検討してください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました