自営業・フリーランスとして働いていると、どうしても目の前の仕事や売上が優先になりがちです。
その一方で、会社員と違って「会社が決めてくれる年1回の健康診断」という仕組みがありません。
- どこで受ければいいのか分からない
- いくらくらいかかるのか不安
- 忙しくてつい先延ばしにしてしまう
そんな理由から、何年も健診を受けていない方も少なくありません。ですが、自営業・フリーランスにとって最大の資本はからだです。病気で働けなくなれば、そのまま収入ダウンに直結します。
この記事では、
- 自営業・フリーランスが健康診断を受ける「場所」の選び方
- 費用の目安と、安く受けるコツ
- 年代別・リスク別のベストな健診頻度
- よくある疑問Q&A
まで、まとめてわかりやすく解説します。
読み終わるころには、「今年はこの健診を、ここで受けよう」と具体的な一歩がイメージできるはずです。
自営業・フリーランスこそ健康診断が重要な理由
会社員との一番大きな違いは「守ってくれる仕組みの有無」
会社員の場合、法律で定められた「定期健康診断」があり、会社が費用を負担してくれるケースも多くあります。
一方、自営業・フリーランスにはその仕組みがありません。自分から動かない限り、一生ノーチェックのままということも起こり得ます。
「会社から案内が来たから」「みんな受けるから」というきっかけがないぶん、意識して予定を組み、行動に移す必要があります。「誰も呼んでくれない健診」だからこそ、主体的に動けるかどうかが大きな差になります。
病気で働けなくなるリスクは「収入のダメージ」に直結
自営業・フリーランスは、体調を崩して仕事ができなくなると、そのまま売上ゼロ・クライアント離れにつながることがあります。
軽い体調不良ならまだしも、生活習慣病の悪化やがんなどで長期治療が必要になれば、経済的・精神的な負担は非常に大きくなります。
逆にいえば、定期的な健診で早期に異常を見つけることができれば、治療期間も費用も軽くすむケースが多くなります。
「仕事のためのPCや機材にはお金をかけるのに、自分の体のチェックは後回し」になっていないか、一度見直してみましょう。
「なんとなく元気」はあてにならない
「寝不足だけど、まあ何とか働けている」「健康診断は受けてないけど、特に困っていない」という状態は、実は少し危険です。
高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病は、自覚症状がほとんどないまま進行することが珍しくありません。
気づいたときには「要精密検査」「入院が必要」と言われるケースもあります。
「元気だから大丈夫」ではなく、検査データで確認しておくことが、自分の働き方を守る一番の保険になります。
自営業・フリーランスは「どこで」健康診断を受ければいい?
まずは自治体(市区町村)の健診・がん検診をチェック
自営業・フリーランスが最初に確認したいのは、住んでいる自治体(市区町村)が実施している住民健診・特定健診・がん検診です。
- 基本的な血液検査や尿検査、血圧測定
- 年齢に応じたがん検診(胃・大腸・肺など)
が、低料金〜無料で受けられることも多くあります。
自治体の広報紙や公式サイトに、対象年齢や期間、会場、申込み方法が掲載されているので、「自営業になったらまずここをチェック」が基本です。
健診センター・クリニック・病院の「一般健診」を利用する
自治体の健診だけでは心配な場合や、自分のスケジュールに合わせて受けたい場合は、健診センター・クリニック・病院の一般健診も選択肢になります。
企業向けの健康診断を行っている医療機関の多くは、個人が自費で受診することも可能です。
- 平日以外でも受けやすい
- オプション検査を追加しやすい
- 施設によってはWEB予約ができる
といったメリットがあり、忙しいフリーランスには利用しやすい方法です。
人間ドックは「いつ」・「誰に」必要?
「人間ドック」と聞くと、「お金がかかる」「大げさな検査」というイメージを持たれがちですが、
40代以降や、家族にがん・生活習慣病が多い方など、リスクが高まる年代・背景の人には有力な選択肢になります。
- 一般健診よりも検査項目が多く、より詳しく体をチェックできる
- 1〜2年に1回、人間ドック+毎年の簡易健診という組み合わせもあり
ただし、すべての人に必ずしも必要というわけではありません。
自分の年齢・生活習慣・家族歴を踏まえ、医師と相談しながら検査内容と頻度を決めていきましょう。
オンライン予約サイトや比較サイトの活用
最近は、健康診断や人間ドックに特化した予約・比較サイトも増えています。
- エリア別
- 価格帯別
- 検査内容別
などで検索できるので、「どこに行けばいいか分からない」という人にとって大きな助けになります。
まずは自治体の健診を確認し、そのうえで不足しそうな部分を民間の健診で補う、という考え方が現実的です。
健康診断・がん検診の費用の目安と、安く受けるコツ
自治体の健診は「安く・必要十分な内容」が多い
自治体が行う特定健診やがん検診は、住民の健康維持が目的なので、比較的安い自己負担で必要な検査を受けられる場合が多くなります。
- 基本的な項目がしっかりカバーされる
- 一定の年齢以上はがん検診の補助があることも
「まずはここから」がスタンダードです。
自費で高額な健診をいきなり受けなくても、自治体の健診だけで十分なケースも少なくありません。
自費で受ける場合の一般的な料金帯
民間の医療機関で自費の健診を受ける場合、内容によって費用は大きく変わります。
- 簡易的な一般健診:数千円〜1万円台
- 生活習慣病健診:1〜2万円台
- 簡易人間ドック:3万円前後〜
- フルコースの人間ドック:5万円以上
あくまで目安ですが、「今の自分の年齢・体調だと、どこまで必要か?」を考えながら選ぶのがポイントです。
経費になる?ならない?税金面の考え方
「健康診断の費用って経費にできるの?」という疑問を持つ自営業・フリーランスの方も多いと思います。
一般的には、事業主本人の健康診断は、原則として必要経費にしづらいとされています。
ただし、業種や内容によって扱いが変わったり、従業員を雇っている場合には取り扱いが異なることもあります。
税金の扱いについては、最新の情報や個別事情も関わるため、最終的には税理士・専門家に相談するのがおすすめです。
費用を抑えつつ、必要な検査を取りこぼさないポイント
費用を抑えながらも、必要な検査を受けておきたい場合は、次のような組み合わせが有効です。
- 基本は自治体の特定健診+がん検診を毎年受ける
- 自分のリスクに応じて、血液検査の項目や画像検査を自費で追加する
- 40代以降やハイリスクの方は、数年に1回人間ドックを検討
「全部の検査を一度にやろう」とするより、「毎年コツコツ必要な部分をチェックしていく」ほうが負担も少なく、続けやすくなります。
年代別・リスク別「ベストな健診頻度」の考え方
※以下はあくまで一般的な目安です。持病がある場合や気になる症状がある場合は、必ず主治医と相談してください。
20〜30代フリーランス:最低限押さえたい健診内容と頻度
20〜30代は、つい「まだ若いから大丈夫」と考えがちですが、
不規則な生活や長時間労働、運動不足が重なると、20代でも生活習慣病の兆候が見られることがあります。
- 1〜2年に1回は、血液検査・血圧・尿検査・BMIなどの基本項目をチェック
- 喫煙・飲酒が多い人、夜型生活の人は、できれば毎年の確認がおすすめ
「今は大丈夫」のうちにデータを取っておくと、後から変化に気づきやすくなります。
40代以降の自営業:毎年の定期健診+がん検診をセットで
40代以降は、生活習慣病やがんのリスクが一気に高まる年代です。
- 毎年1回の定期健診(血液・尿・血圧・心電図など)
- 自治体などが案内するがん検診(胃・大腸・肺・乳・子宮頸がんなど)を可能な範囲で受ける
このセットが基本ラインになります。
「忙しいから」「怖いから」と先延ばしにすると、その間も病気は静かに進行しているかもしれません。
40代になった時点で、「毎年この時期はチェックする」というルールを決めておくと安心です。
家族歴・持病がある人の考え方
家族に、糖尿病・高血圧・心筋梗塞・脳卒中・がんなどが多い場合は、同じような病気のリスクが高まることがあります。
- 家系に多い病気があれば、その分野の検査を早めに・こまめに受ける
- 持病がある人は、主治医と相談しながら健診の頻度と内容を決める
「ネット情報だけで判断せず、医療者と一緒に計画を立てる」ことが、安心して働き続けるためのポイントです。
自営業・フリーランスの健康診断に関するよくある疑問Q&A
Q. 忙しくて時間が取れません…
A. 忙しいからこそ、半年〜1年先の予定でも先に予約を入れるのがおすすめです。
- 早朝枠や土曜枠のある施設を選ぶ
- 半日〜1日で終わるコースを活用する
「予定が空いたら受けに行こう」だと、いつまで経っても受けられません。
逆に「健診の日」を先にカレンダーに入れてしまい、仕事の予定をそれに合わせる感覚で調整してみましょう。
Q. どの項目をオプションで追加すべき?
A. 年齢や家族歴、生活習慣によって優先順位は変わります。
- 40代以降:がん検診(胃・大腸・肺など)、心電図、脂質・血糖のチェックは重要
- 喫煙歴が長い:肺の検査、心血管系のチェック
- 家系に特定のがんが多い:該当部位の検査を重視
分からない場合は、受診前に医療機関に相談すると、年齢や希望に合わせたコースを提案してもらえることもあります。
Q. 結果が「要再検査」「要精密検査」だったらどうすれば?
A. 一番やってはいけないのは、「忙しいから」と放置することです。
- 結果票に記載されている医療機関の受診先・検査内容を確認する
- 不安が大きい場合は、健診を受けた医療機関に問い合わせて説明を受ける
「要再検査=即大病」というわけではありませんが、「要チェックのサイン」が出ている状態です。
早めに動くことで、重症化を防げる可能性が高まります。
Q. フリーランス1年目で収入が安定していません…
A. 収入が不安定な時期は、まず自治体の健診+最低限の検査から始めましょう。
- 自治体の特定健診・がん検診をフル活用
- どうしても気になる項目だけ、必要最低限のオプションを追加
「収入が安定してから受けよう」と思うと、結局数年先延ばしになってしまうこともあります。
今できる範囲で、まず一歩を踏み出すことが大切です。
今日からできる「健診を習慣化するコツ」
スケジュール帳に「毎年○月は健診」と決めてしまう
誕生月や仕事が落ち着きやすい時期など、毎年同じ月に健診を入れると習慣化しやすくなります。
「この月は自分のメンテナンス月」と決めておくイメージです。
予約を「先に取る」ことで、仕事の予定をそれに合わせる
健診の予定を先に入れ、そこを避けるようにクライアントとの予定を調整するほうが、結果的にスムーズです。
「空いたら行く」ではなく「行く前提でスケジュールを組む」ことがポイントです。
同業の仲間と「健診報告」をし合う・コミュニティで共有する
フリーランス仲間と、「今年の健診いつ行く?」「結果どうだった?」と声を掛け合うのも有効です。
同じ立場の人同士で励まし合うことで、先延ばし防止にもつながります。
項目・結果は毎年ファイルやアプリで管理する
健診結果の用紙を毎年まとめてファイルしたり、アプリやスプレッドシートに数値を記録しておくと、変化に気づきやすくなります。
- 体重・血圧・血糖・コレステロールなど
- 去年からどのくらい変わったか
を見える化することで、「そろそろ生活を変えないと」といった気づきにもつながります。
まとめ|体が資本の働き方だからこそ、定期健診を味方に
- 自営業・フリーランスには「会社が用意してくれる健診」がない
- だからこそ、自分で情報を集め、自分で予定を決めることが必要
- 自治体の健診をベースに、年齢やリスクに応じて検査を追加していく
- 忙しさや不安で先延ばしにせず、「毎年この時期に受ける」とルール化する
体調を崩して初めて、健康のありがたさに気づく方は少なくありません。
フリーランス・自営業として好きな仕事を長く続けるために、健康診断・がん検診はコストではなく「必要な投資」と考えてみてください。
まずは今日、自治体の健診情報や近くの医療機関の健診コースを調べてみるところから、一歩を踏み出してみましょう。


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